二宮健監督の「真夜中乙女戦争」を観た。
この作品を一言で表すならば「いかがわしさの祝福と懺悔」であると個人的に思う。
全てを間違え、後戻りができないほどに壊し尽くした時、後悔と共にようやく主人公は笑顔になれる。成長する。
誠実さと愚かさ、そのどちらも憎み愛していく。「ただの平凡なクズ」のひとりとして。
一撃で全てを壊す爆弾と「簡単なことをひとつずつ積み上げていく」という衝動と祈りの間でこれからも揺れ続けていく。
諦めることも諦めないことも大切にしていくことは、可能なのかもしれない。
主人公を演じる永瀬廉が、池田エライザがベッドで寝てるその隣に座るシーンがあった。
その時、俺は彼とほぼ同じタイミングで心の中で「失礼します」って言ってた。とても楽しい作品でした。