Taylor Swift / THE ERAS TOUR

 昨夜、2月8日木曜日のテイラー来日公演2日目、東京ドームでのライブを友人と共に観に行った。

 ライブを見終わってからはずっと脳内で”Cruel Summer”が流れ続けている。今はまだ冬だし、なんならこれから花粉症シーズンだったりで、マッドな恋愛模様が個人的に展開されているわけでもないのだけれど。まあ、でもテイラーの書く歌詞はけっこう好きだな、とライブの前日くらいに思い出したようにYouTubeで和訳つき動画を見続けている内に感じていたりなんかして、要はミーハーな自分も普通に楽しんできたということだ。

 3時間強、ぶっ続けで続くわけのわからないスケールのパフォーマンスは、人間の限界を3周くらい超えた空前の時間芸術としか思えなかった。見てるだけで俺も友人もクタクタになっていたというのに、テイラーは全く疲れたような素振りを見せない。どんな生活を送ればそんなバイタリティを獲得できるのかと想像を巡らさずにはいられない。

 普段自分が出向くようなどのライブ会場よりも圧倒的に若い女性客の比率が多かったし、かなり陽性なムードというかテイラーのステージ衣装のようなキラキラをまぶしたコーディネートを身にまとっている人が何人もいたのが印象的というか、ネオ美川憲一の様相を呈していた。

 世界一のスーパースターをリアルタイムで、目の前で観ることなどもしかしたらこの先もうないかもしれない、あってもそんなに多くないだろうから、見終わった今となっては嬉しいような寂しいような。でも最近はライブを見に行く事が少し億劫になってきたというか、単純に周りにたくさんの人がいるなかで音楽を聴くことは自分が心地よいと感じる音楽の視聴環境とは少し違うものかもしれないと今更ながら感じ始めたところであったりもしていたので、そういった自分自身の心境の変化、そしてさらには2010年代的なムードに対して自分の中で一区切りついてしまったような、そんな諸々を思ったりした一夜だった。

 そんなことを言いながらも、今度、BAD HOPのラストライブを観にまた東京ドームに行く予定なのだけれど。